令和5年度「テレワーク推進企業等厚生労働大臣表彰(輝くテレワーク賞)」特別奨励賞

令和5年度「テレワーク推進企業等厚生労働大臣表彰(輝くテレワーク賞)」特別奨励賞

■「テレワーク推進企業等厚生労働大臣表彰(輝くテレワーク賞)」とは

(公式サイトより引用)
「輝くテレワーク賞」とは、テレワークの活用によって、労働者のワーク・ライフ・バランスの実現を図るとともに、他社の模範となる取組を行っている企業や団体を厚生労働大臣が表彰するものです。

テレワークは、時間や場所を有効に活用できる柔軟な働き方であり、子育てや介護と仕事の両立など、ワーク・ライフ・バランスの向上に役立つほか、業務効率化による生産性の向上や雇用の創出につながるなど、労使双方にメリットがある働き方です。

<厚生労働大臣賞「特別奨励賞」>
テレワークの活用によって労働者のワーク・ライフ・バランスの実現を図るとともに、他社の模範となる取組を行っている企業・団体のうち、その取組が優れていると認められるものが表彰されます。
(引用元:https://kagayakutelework.jp/award/

■受賞年

2023年

■当社の取組内容

(1)テレワークの導入目的
当社は働く場所を一箇所に限定しないことで大きく分けて2つの効果を狙っています。まずは、人材獲得です。テレワークにより働く場所の選択肢を多く用意することができ、日本中の様々な場所から人材を広く募集することができます。次に、離職防止です。介護、通院、リスキリング、結婚、妊娠/出産、育児など様々なライフステージに伴う住居の移動や1日の時間の使い方の変化に対応できる仕組みを用意することで、プライベートの事情に左右されることなくキャリアを継続することができるようになっています。
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(2)導入目的達成のためのテレワーク以外の施策
テレワークで働く場所の選択肢を増やしつつ、働く時間の選択肢を増やすための取り組みをしています。2つの取り組みを合わせて「働き方選択制度」と名付けています。働く時間に関しては「朝5時~夜10時まで所定労働時間分働く。中抜けは何度でも、1分単位から取得できて事前申請がいらない」という仕組みにしました。働き方選択制度は、担当業務・ポジション・契約区分・入社年数等の制限が一切ないため、全社員が利用することができます。
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(3)その他、テレワークを活用した多様な働き方
当社には「帰省勤務申請」があります。この制度は、一時的に実家で勤務することを認める制度になっており、事前申請を提出することで誰でも利用することが可能です。夏季休暇・年末年始休暇などの連続した休暇の前や後に帰省勤務を行うことで移動のラッシュを回避することができます。また、特に何もない日常においても帰省勤務をすることで家族とのコミュニケーションの時間を平日に確保することができるようになり、就業前・就業後の時間を有効に活用できます。帰省勤務申請は希望者のみ利用する制度なので、これもまたライフワークバランス向上のための一つの選択肢として用意しています。
(4)テレワーク実施時における労働時間管理

当社は全社員が「コアタイム無し・朝5時から夜10時の間に所定労働時間分勤務する」というルールになっており、その時々の業務都合・自己都合・家庭都合によって始業時間・中抜け時間・終業時間を一人ひとりが決めることができるようになっています。勤務時間の計測は「anyplace(エニイプレイス)」という自社が開発したITツールを使用しています。anyplaceを使用すると場所と時間をボタン一つで管理することができ、中抜けの時間を勤務時間の計測時間から外すことができます。また、全社員の在席状況がリアルタイムで見られるので、誰がいつどこで働いているのかがブラックボックス化しません。

また、当社は1日に何度でも1分単位から業務を中断してもいいルールにしているため、事情があって連続した勤務が難しい方でも、1日のスケジュールをパズルのように組み合わせて勤務することが可能です。業務都合が考慮できていれば中抜け理由は問わないため、育児・介護・通院といった理由だけではなく、気分転換でカフェに行く・外が明るい内にランニングをする等の理由で中抜けすることも可能です。

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(anyplace公式サイト:https://anyplace.jp/
(5)テレワーク実施時における作業環境整備・健康管理対策
「働き方選択制度」の社内説明書類で、安全衛生に関して記載し、社内周知を図っています。書類には、快適な自宅環境を整えるための部屋の面積・照明の照度・換気方法・太陽光が入射する場合の対策、椅子/机/PCの選定基準、室温と湿度の適切な値についてまとめており、そのほか、心身の負荷を軽減するための一つの方法として目に優しい作業に関してのレクチャーを加えています。また、自宅でテレワークを行う際には必ず事前に仕事環境を撮影して上司・人事が問題ないかどうかを確認するフローにしています(初回のみ)。
(6)テレワーク実施時におけるメンタルヘルス対策
離れた場所でも円滑に業務を行うため、業務時は部署単位でオンライン会議ツールを常に立ち上げるようにしています。何か話したいことがあればいつでも声をかけていいルールにしているため、ちょっとした雑談からしっかりした打ち合わせまで、同じツールで行うことが多くあります。カメラをONにしているため、リアル空間で働いていたときよりも表情がよく分かるようになったと感じます(話さないときにはマイクはOFFにしています)。表情がよく分かるからこそ、困っている様子・悩んでいる様子があればすぐに上司や同僚から声をかけることができ、心の不調にも気が付きやすい環境がつくれていると考えています。 anyplace.jpg
▲オンライン会議ツールの常時接続に関する社内説明資料(一部抜粋)


<目的達成状況>

多様な働き方を受け入れる仕組みを用意して社外に広報した結果、求職者のエントリーを確保するための費用をなくすことができました。これまで東京都内にてITの仕事に関する求人を出しても他社の求人に埋もれてしまっていましたが、「働き方」の点において他社との差別化を図ることができるようになり、求人を見つけてもらいやすくなっています。また、これまで仕事の継続を諦めてしまっていた介護・育児などの事情を抱える方がフレキシブルに働けるようになったことで、何かを犠牲にしない働き方が実現でき、離職防止に繋がりました。

とくに、山梨県富士吉田市にサテライトオフィスを設けてテレワークができるような仕組みを構築した結果、Uターン希望者・移住希望者がエントリーしてくれることが増え、2023年7月末時点で、合計26名の採用に繋がっています
(内、Uターン3名、移住者6名、二拠点居住者5名、現地採用12名)。
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